Aimer「茜さす」

Aimer。エメと読む。

彼女の声を聴くと、身体の中が揺れるらしい。
人は、身体をゆっくりと揺さぶられると心地よくなるもの。
車に乗ると眠くなるという人がいる。
あるいは、海の近くでも。
人は誰もが、母親の胎内で揺られながら最初の時を過ごしたのだ。

その「ゆらぎ」を声で意図的に作り出せるのがAimerというシンガーである。
同じように揺らぎを作り出す歌声の持ち主はそう多くない。
名前を挙げれば、「宇多田ヒカル」や、路上の天使と呼ばれた「川嶋あい」であるとかだ。

科学的に証明された彼女の「ゆらぎ声」は、スローな曲、ロングトーンの中でこそ真価を発揮することは間違いない。

2016年11月16日発売予定の新曲「茜さす」も、彼女の声のために作られた歌だ。

今作は、彼女にとってもどこか懐かしい響きがしたのではないか。
ONE OK ROCKのTAKAや、RADWIMPSの野田洋次郎とのコラボなど、数多くの実力者そして畑の違うアーティスト達との関わりを経た今、最新リリースの今作が、数年前のデビュー当時に歌っていた楽曲達とどこか似ている。

サビの入りこそ壮大なシンフォニーの始まりを思わせるような旋律なのだが、メロに戻ると、それは淡々と、童謡のようなメロディーに戻ってゆく。
やはり彼女の声はスローナンバーでこそ素晴らしい。
強めの息遣いと、メロディーのしっぽの部分(伸ばした声の揺れ)にどうか耳を澄ませてほしい。
身体と心が揺さぶられるはずだ。

そしてダブルA面シングルとなる「Everlasting snow」。
夕日を思わせる前曲に対し、こちらは永遠に降り続く雪を歌ったバラードになる。
固めの音にイコライジングされたピアノに、ストリングス、フェーズチェンジの度に鳴るウィンドチャイムなど、冬ソングらしい構成はお約束と呼ばれるかもしれない。
だが、彼女の柔らかく揺れる声がそっと重なることで、これらはもうお約束の組み合わせとは呼べない。

彼女の吐息も含めた「声」全体を、この曲でも堪能出来るはずだ。

Aimerの評価はすでにかなり高い。
それは、リリースの度、またライブの度に錚々(そうそう)たるメンバーを引きつれていることでも証明されている。

彼女のこれからに、大いに期待してほしい。

■Aimer 茜さす/everlasting snow 初回生産限定盤A(DVD付)
DISC.1
1. 茜さす
2. everlasting snow
3. カタオモイ (5th Anniversary Live ver.)
4. 茜さす (TV size)
5. 茜さす (instrumental)
6. everlasting snow (instrumental)
DISC.2
1. カタオモイ (MUSIC VIDEO)

関連リンク

Aimerオフィシャルサイト
http://www.aimer-web.jp/


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ヤマグチ

ヤマグチ

音楽と文学を愛する人。小説なら東野圭吾、バンドはLUNASEAが青春でした。売れないバンドマン時代もあり、今もバレないように生きています。

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