タイトルからして、どこか引っかかる2015年9月30日に発売されたサカナクションのニューシングル「新宝島」。
前作からは約一年ぶりのリリースとなるわけだが、その「新宝島」はリスナーの目を覚まさせるかのようなエモーショナルなイントロから突然始まる。
バンドの音が爽やかに弾けて、その真ん中でリードをとるレトロなシンセサウンド。
このキャッチー且つ、衝動的な音が久々に帰ってきたサカナクションを感じさせてくれる。
その後は、シンプルなビートに独特なシンセのアルペジオでサビまで進行するのだが、どこか懐かしいダンスミュージックの雰囲気で続いてゆく。
あえて歌詞の中でフレーズを重複させることによって、言葉の重みを増幅させ、随所にフェイクを強く入れてくる手法は、ボーカル山口一郎流の言葉の乗せ方だ。
そして、サビパートでは「宝島を描く」から「このまま君を連れて行く」というフレーズにかけてロックなパワーを強く感じていただけることだろう。
ダンスミュージック、レトロなシンセという武器を使っているのにも関わらず、やはり、サカナクションはロックバンドなんだということを思い知らされるのは、歌詞に綴られた堂々とした言葉の数々と、山口一郎のエモーショナルな叫びが存在しているからだと思う。
強いて言えば「丁寧、丁寧、丁寧」という詞に、荒くなく、それでいて計算され尽くしたインテリジェンスも垣間見え、結果、ユニークな物語という印象さえ抱かされてしまうということ。
まさに山口一郎というボーカリストの、How To要素が詰まっていて、ある意味等身大な歌と言えるのではないだろうか。
最後はアウトロまでパワフルに引っ張っていき、シンセの音がリスナーを新宝島に導くかのような心象でまとめられている。
5分以上ある曲なのにクライマックスを迎えて気持ちよく締める、とにもかくにも「新宝島」は疾走感+フレッシュな楽曲なのだ。
■新宝島 (通常盤)
1.新宝島
2.「聴きたかったダンスミュージック、リキッドルームに」
3.インナーワールド (AOKI takamasa Remix)
4.新宝島 (Instrumental)
関連リンク
サカナクション オフィシャルサイト
http://sakanaction.jp/

MyuPla編集部

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