音楽はAIが作り出す?!音楽クリエイターの世界を揺るがす”AI作曲”の現状について

近年、AI(人工知能)によるチャットボット”ChatGPT”が話題を呼んでいるが、音楽の世界でもAIが進出し始めているのをご存じだろうか?

コレ!といったアプリやサービスがまだ定着しているわけではないものの、すでに音楽業界にはAIを取り込んだ制作を行なっているところはある。

今回は、まだ発展途上ながら大きなうねりとなることは確実な”AI作曲“についてまとめてみた。

※おそらく1年も待たずに新しい話題や展開が待っているだろうが、その当時の内容であると理解していただきたい。(2023.6)

 

AI作曲とは何か

作曲を少しかじってみたことのある方はわかると思うが、作曲とは「メロディーをひらめいて、それらを構築していく作業」である。

どんなに長い楽曲であっても、革新的な展開であっても、それが1つの音符や音色からできているのである。

例えば「ドレミ」というメロディーがそこにあった時、次に続く音は何だろうと考えると、
普通なら「ファ」か「レ」、
少し飛んで「ド」に戻ろうとか、
オクターブ上がってインパクトをつけようかなど、
次の音を考えていくのが作曲であり、その作業と決断を人工知能が行なうのが”AI作曲”というものである。

もちろんメロディーを考えるだけが作曲ではないのだが、作曲におけるメロディーへの比重はとても大きいので、結論としてAIが優秀であることは間違いないだろう。

 

続々登場しているAI作曲アプリ(サービス/ソフト/ツール)について

AI作曲という仕組み自体は画期的であるし懸念要素ももちろんある中、大きな進歩ではあると思うのだが、実はAI作曲をするアプリやサービスなどがあまりに多くなっているのが現状である。

例えば作曲と編曲をPCでやりたいなと思った時の選択肢はロジックかスタジオワンかキューベース、ボカロを使いたいならとりあえず初音ミクがいいんじゃない?といったシンプルさではなくなっている。

AIにおける作曲ができるところは、ザッと有名どころを挙げても、

・Amper Music
・SongR
・AIVA
・SOUNDRAW
・Ecrett Music
・Amadeus Code
・Boomy

・Music LM
・Humtap
・Computoser
・Jukebox
・Mubert
・ORB Composer
・AWS DeepComposer
・Musenet
・BeatBot

と、だいぶ多い。

とはいえAI作曲のサービスを単体で使うのではなく、あくまでもメロディーやテンポ感といったアイデアを参考にしていくのに使うケースはよくあるそうなので、その使い方であればアプリの精度に関してはそれほどクオリティを求められないと思われる。

ただソフトでほぼ完成形を作りたいというクリエイターが増えるのなら、これらのAI作曲サービスがもう少し選定されていく方が流行りに乗りやすいのではと思う。
そんな人間をクリエイターと呼べるのかはさておきとして。

 

AI作曲における著作権の問題

いま現時点でも著作権に関しては色々言われるが、AIが一般化すれば制作スピードは生身の人間の非じゃないので、よりこの問題は深刻化するだろう。

だがそもそも、現在ではAIが作曲した音楽に著作権は認められていない。

「AIが作りました」という肩書きでのリリースだと、フリー音源にしかならないというわけである。

するとそのままパクられても文句は言えず、強いて言うなら動画などで公開して広告費が少し稼げるかも?というのが関の山となっている。

音楽でのAI利用に関し、業界内で著作権侵害と非難する声が上がる一方、その能力を称賛する声もあり議論の的となっている。スティングさんは「(AIなど)道具は便利だが、私たちがそれを使いこなしていく必要がある」と語った。

AIの作曲に懸念 「音楽は人間に属する」―英ロック歌手スティングさん(時事ドットコム)

イ・ボムは昨年、歌手ホン・ジニョンの歌「愛は24時間」を作曲し、著作権者として名を連ねた。だが、韓国音楽著作権協会はイ・ボムを著作権料支給対象から除外した。
(中略)
現行法がAIを著作者と認定していないためだ。

1分で歌を作る…それでも韓国のAI作曲家に著作権はない

 

まとめ

AI作曲について、少しばかり参考になっただろうか。
AIは優秀なツールであるが、0から作り出すことにプライドを持っているクリエイターの才能が意味を成さなくなっていくことも懸念材料ではある。
前述したように、アシスタントとして起用していくのならAIは非常に頼もしいようにも見える。

そのためにはもちろんAI作曲のソフトもより精度を高めないといけないし、何より今の乱立した状況だと、一般的に話題性を持たせて多くの人に知ってもらうのは難しいような気はしている。

今後AIによる作曲がどのような位置づけになっていくのか、楽しみというよりは不安が大きいようだ。

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