“ブクガ”こと”Maison book girl”が、メジャーとしては第二弾のシングルとなる作品『412』を7月19日にリリースする。
2014年末の初披露時より、変則リズムとそれに合わせた印象的なダンス、そして、また独特なパフォーマンスで他の追随を許さぬ個性派アイドルユニットとして存在する4人の彼女達。
今作も中々に個性的な作品となっている。
魅力は正直言って書ききれない、収まりきらない、もう見れば見るほど溢れ出しているのである。
“ブクガ”を知れば、もう他のアイドル、いや他の音楽にはもう戻れないかもしれない。
新進気鋭Pによる、総合アイドルユニット
“ブクガ”は、前述した通り、2014年の真冬、時期としては年末頃に結成された。
プロデュース(実際は演出、制作などほとんどに関わっている)は”サクライケンタ”。
コアな音楽ファンでなくとも、名前は聞いたことがあるかもしれない。
新進気鋭の音楽家であり、現代音楽の色味をポップスに取り入れた奇才である。
そんな彼が、いくつかのグループやアイドルなどのプロデュースを経て、辿り着いたのが”Maison book girl”なのである。
ちなみに読み方は、メイソンでもマイソンでもなく、メゾン、だ…。
愛称としては”ブクガ”の他に”MBG”とも呼ばれている。
そして、そのユニット名の通り、彼女達のパフォーマンスには『Book』が大きく関わっている。
それが、次で語る”ポエトリーリーディング”だ!
ポエトリーリーディング
“ブクガ”のライブや音源作品で特徴的なのが、ポエトリーリーディング。
名称で想像はつくだろうが、わかりやすくいうと詩の朗読である。
ただし、バックに音楽を使用したり、映像と掛け合わせながら進行したりと、単なる朗読とはやや違い、音楽性が重視される。
実際に”ブクガ”はステージでもポエトリーリーディングを披露しており、何と今作『412』に収録されている『a-shi-ta』はメンバーである”コショージメグミ”によるポエトリーリーディングだ。
発売前段階では未公開だが、興味はすごい。
ここにまず、”ブクガ”を形成する大きな魅力があるのだ。
シングル曲『Rooms』
『412』の収録曲は3曲+それぞれのインストゥルメンタルの全6曲入りだ。
オープニングナンバーとなる楽曲『Rooms』は、すでにMVが公開されていて、その世界観に触れることが出来る。
聴いてみた方はまず驚くことだろう。
あるいは、現代音楽に精通している方ならすぐにでも理解出来るかもしれない。
曲を作る拍子がまず一般的に使われる4拍子や3拍子ではなく、『Rooms』は、おそらくだが基本は13拍子で、終盤には更に変則する。
そして、変則リズムはこの曲に限ってのことではなく、”ブクガ”のほとんどの楽曲は独特のリズムに乗って作られているのだ。
それこそが”サクライケンタ”の作る楽曲の基本なのである。
リズムは独自のラインを行くのに対し、メロディーがとてもキャッチーになぞられているのがまた魅力だ。
振付もやや不思議な印象を持つが、多分それはリズムのせいだろう。
突き放されるようでしかし吸い寄せられる、そんな魅力に満ちた『Rooms』を、まず一度聴いてみてほしい。
ブクガというジャンル
広義の意味でいえば”ブクガ”は間違いなくアイドルに属するし、立ち居振る舞いだけ見れば可愛いアイドルの子達だ。
普通に話もするし、笑う。
楽曲と世界観、パフォーマンスがあまりに個性派路線を突き進んでいるから妙なイメージだ。
有名どころで例えるなら、”perfume”にやや近いかもしれない。
実験的な試みを見事にアイドルに当てはめた成功例だろう。
“ブクガ”もまた、”サクライケンタ”あってのアーティストであり、どちらかが飛躍すれば共に同じ道を辿ると思われる。
まだまだ二作目の、若きアイドルユニット。
しかし、試みはとても高みを狙っている。
今後が楽しみで仕方ない”Maison book girl”。
さあ、チェックしてみよう。
■412 Maxi Single
DISC.1
1.rooms
2.last scene-2017Ver.-
3.a-shi-ta
4.rooms (instrumental)
5.last scene-2017Ver.- (instrumental)
関連サイト
Maison book girlオフィシャルページ
http://www.maisonbookgirl.com/
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